トップダウン&水平展開で目指す、パチンコ業界の〈健康モデル企業〉

2018/03/07
by 編集部

はてなブックマーク

組織・職種の垣根を越えた協力体制

保健師の板橋氏は、企業で働く保健職には個々の従業員をみながらも、組織におけるリスク管理の面からも従業員の健康状態を考える必要があると話す

保健師の板橋氏は、企業で働く保健職には個々の従業員をみながらも、組織におけるリスク管理の面からも従業員の健康状態を考える必要があると話す

「企業の人事課という立ち位置で健康にかかわる産業保健スタッフには、従業員の健康を守る一方で、企業のリスク管理という役割もあることを忘れてはいけないと思っています」(板橋氏)。
健康管理チームは保健師3名、臨床心理士1名に衛生管理者の佐々木氏というメンバーで構成されている。
店舗での勤務経験もある佐々木氏は、「専門家の仕事をマルハンの仕事として落とし込み、専門家と組織、従業員をつなぐことが私の役割だと思っています」と話す。
健康管理チームは、年に1回、役員会でその取り組み内容を報告する。その内容を膨らませたものを、各店舗の店長が集まる営業部会議へ発信。さらに、その内容を持って労働組合の合宿にも参加するという。
「会社の経営層、各店舗のキーマン、そして労働組合の若い層まで、すべての従業員の健康意識(ヘルスリテラシー)を向上させることが重要です」(田端氏)。
「今はわれわれからのアプローチが必要ですが、従業員自らが健康という視点で走り始め、われわれを活用していただけるようになれば理想的です」(清水氏)。
「究極は私たちが活躍しなくてもいい会社になるのが、最終的な目標」と話す松橋氏。その目標を達成するため、ゆくゆくは人事から若干独立したかたちで健康管理センターを構築し、従業員がより相談しやすくなるような体制づくりも視野に入れる。

チームの最年少である保健師の長谷川氏は、電話がメインの受診勧奨や保健指導を対面で行う機会も増やしたいと話す。健康や医療に関する情報にはセンシティブなものも多く、今後の課題といえるだろう

チームの最年少である保健師の長谷川氏は、電話がメインの受診勧奨や保健指導を対面で行う機会も増やしたいと話す。健康や医療に関する情報にはセンシティブなものも多く、今後の課題といえるだろう

会社からみれば健康経営、健保からみれば医療費の削減がテーマとなるが、従業員の健康を保つという目標に違いはない。そのためには、会社と健保と労働組合が垣根を越えて一体となり、協力体制を構築していくことが重要だ。
「パチンコ業というと、外からみたイメージとしては、必ずしもよくないでしょう。われわれが、多店舗展開しているサービス業において〈健康のモデル企業〉になることで、業界自体のイメージアップにもつなげていきたいと考えています」(田端氏)。
全社一丸となって取り組むマルハン流コラボヘルスに、学ぶことは多い。

  1. 1
  2. 2
^