コラム

災害拠点病院としてのBCP機能も充実

2017/02/24 編集部
by 編集部

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民生部門でCO₂排出量トップの病院は、入院患者の安心と快適性を向上させながら省エネ化をいかに進めるかが課題だ。清水建設の温暖化対策は先進医療の現場に日本初のLEED取得をもたらすなど注目を集める。

病院の省エネ対策は一般に建築的な手法と、設備的な手法の二つに分かれる。このうち建築的な手法は、建物の配置を東西軸にすることで負荷低減を図ったり、窓など開口部の彫の深いデザインは、日射負荷を軽減したり、自然光を利用して照明エネルギーの削減にも繋がる。また自然通風や緑化による効果も最大限利用する。これに対し設備的手法は、エネルギー消費量の6割を占める熱源回りや、病棟などの部門ごとの省エネに注力し高効率な運転を行う。同社は、この両手法に加えBCPの観点からもアプローチして重層的な省エネ対策を提案する。

2016年7月に竣工した順天堂大学医学部附属順天堂医院B棟は、さまざまな手法を駆使し省エネ法のベンチマークと比べ計画時試算で31.0%減、竣工後2年間の実績値で45.1%減と大幅な1次エネルギー消費量の削減を図った。設計本部設備設計部4部グループ長の辻裕次氏は設計で重視した点をあげ「長寿命の100年建築、医療の変化に対応できるフレキシビリティ、高効率機器による省エネ・省資源を考えました」とする。

辻裕次氏

辻裕次氏

清水建設 設計本部設備設計部4部グループ長

B棟は病棟を含む地上21階地下3階建て、建築的手法は①南北向きの病室②屋上緑化③ライトシェルフ(小ひさし)④Low-eペアガラス⑤省CO₂病棟の構築などを採用し、これに⑥自然採光⑦自然通風を加えた。病室を南北面したことで日射負荷が東西向きと比べて26%低減し、さらに窓部分を彫の深い外壁で囲みライトシェルフを取り付けて日射を遮った。断熱・遮熱性能を示すPAL低減率は31.7%。優れた外壁デザインを実現しながら熱負荷を抑えている。

順天堂大学医学部附属順天堂医院B棟(写真:海老原一巳/Glase Eyeine.)

デザイン性を兼ねた熱負荷制御および自然光の利用

デザイン性を兼ねた熱負荷制御および自然光の利用

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