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がん予防の意識調査、9割が重要性を認識するも実施は3割にとどまる。

2016/11/26 編集部
by 編集部

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味の素株式会社は『がんの予防意識』に関する調査を実施、結果を公開した。

調査は10月21日から25日に全国20歳以上の男女8,564人を対象にインターネット調査で行われた。

2012年6月に策定された「がん対策推進基本計画」では、「5年以内にがん検診受診率50%(胃、肺、大腸は当面40%)」が掲げられている。2013年の国民生活基礎調査(厚生労働省大臣官房統計情報部)によると、40歳以上の胃がんの過去1年間の検診受診率は36.7%、肺がんは38.7%、大腸がんは35.4%。20歳以上の乳がんの受診率は27.4%。子宮がん(子宮頸がん)は27.5%となっている。

「がんを予防するには対策が必要」(とても重要、まあ重要)と認識している人は92.7%いる一方で、実際にがんを予防するために何らかの対策をしているという人は33.2%にとどまった。

がん予防対策では、最多は、男女とも「定期的に健康診断を受ける」。2位は男性が「適度な運動をする」、3位は「喫煙を控える」といった行動に関するものだったのに対し、女性は2位が「野菜や果物は不足しないようにしている」、3位は「栄養のバランスのよい食事をとる」といった食事に関連するものと、男女で違いがみられた。

がんを予防するためにどんな対策をしているか~男女別の割合(複数回答)

実際にがん検診を受診したきっかけのトップ3は「体の不調」「健診でがん検査が必要との判定」「自治体からの案内」。具体的な何かが無いと、なかなか検診受診に踏み出せない状況がうかがえる。がん検診の重要性について理解は深まっていると考えられ、がん予防に対する意識が高まったという人は全体で53.0%。その理由として高まった人の62.1%が「がんに関する情報を目にする機会が増えたから」と回答している。

がん検診の受診頻度については、68.1%の人が「1年に1回以上受けるべき」と回答。一方でがん検診は「全く受診していない」「受診する必要はない」という人が41.3%を占め、がん検診に対する理解と行動にギャップがみられた。何が改善されれば、よりがん検診を受診するかという設問では、多い順に「金額」(70.5%)、「受診までの手間」(41.4%)、「所要時間」(37.0%)。

未婚者が、がん検診を受けて欲しい人の1位は「親」(48.8%)、2位は「誰もいない」(36.8%)となった。一方で、既婚者は、がん検診を受けて欲しい人の1位が「配偶者」(80.5%)と回答。既婚者で実際に「配偶者」にがん検診を勧めたことがある人は45.6%と半数以下となった。

調査結果について、日本人間ドック学会副理事長の山門實氏は「今回の調査の結果、がん検診の受診に対して消極的かつ受身な傾向がみられるなかで、身近な人が大事な人にがん検診を受診するよう働きかけることで、がん検診の受診率が向上する可能性があることが示唆されました。夫から妻へ、妻から夫に対して、がん検診をするよう働きかける何らかのきっかけを作ることが有効かもしれません。健康こそが家族の財産です。」と述べている。

味の素は、採血で複数のがんリスクスクリーニングができるアミノインデックス(R)がんリスクスクリーニング(AICS(R)を開発した。多くの健診機関に導入され、早期のがんの発見症例も報告されている。

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