コラム

未熟野菜で野菜療養入門

2016/09/29
by 宮田恵

医師・シニア野菜ソムリエ

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食べ物は、美味しい時期に食べるのが当たり前ですが、植物としての野菜を考えると、旬な時期だけでなく、成長期の野菜も、食べる人にとっては、価値が高いものです。その人にとって、からだに必要・不必要な栄養素を見極め、健康づくり、体調管理に役立てる野菜選びも重要です。

植物である野菜がもつ本来の特性を損なうことなくいただく

「葉野菜が手に入らず果実野菜ばかり食べていたら血糖値が高めに・・」。長期間インスリン自己注射を経験し、当院で経口薬と食事療法で血糖コントロールが良好になった患者さんの言葉です。

野菜は植物。根、芽、茎、葉、花、実、種など可食の部位はさまざまです。実を食す果実野菜は糖質が多めで、種が完成する前の状態で収穫するものを未熟果実野菜と総称しています。

ナス科のトマト、ピーマンや唐辛子、茄子、ウリ科のキュウリ、ズッキーニ、ゴーヤ、マメ科のインゲンなど、馴染のあるものばかり。

さてこれらの果実野菜たち、甘い、苦い、辛い、酸っぱい、旨みなど多くの美味しさを持っています。最近の野菜業界はすべてにおいて甘さ重視、トマトにいたっては果物なみの糖度を持つものもあります。ただし調理用トマトであれば糖度は低く、加えて豊富なリコピンとグルタミン酸により、味、色、機能性も抜き出たスーパーフーズに位置づけされます。日本は生食用の桃色系トマトが中心、トマト食文化は未だ熟していないようです。

生食用トマト

生食用トマト。畑で熟したものは格別の美味しさ

調理用トマト

調理用トマトはうま味成分が多くソースにして奥深い味わい

最近は野菜の品種も豊富になってきました。梵天丸ナス、魚沼巾着などユニークな名前を持つ在来作物、外来品種の難しいカタカナ名前のナス、そして品種改良と栽培法を極めた水茄子など様々です。

カラフルなインゲン

カラフルなインゲン

黒紫の細長いだけが茄子aubergin, eggplantにあらず

黒紫の細長いだけが茄子aubergin, eggplantにあらず

料理に応じた食材を選ぶ時代、外来品種で焼き茄子をつくり味付けを醤油にした時点で、もはや料理は失敗です。つい最近まで茄子は栄養価が低いとされた野菜ですが、豊富なポリフェノールをもち抗酸化能が高い野菜です。身体を冷やすとされていますが、酷暑の夏に売れ行きが伸びたという話は聞いたことがありません。経済効果においては、冬季の生姜の温め作用には及ばないようです。

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著者

宮田恵 氏

医師・シニア野菜ソムリエ


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